パンデミックス

 コレラはインドのガンジス川流域に発生する風土病だったが、交通手段の進歩とイギリスによるインド植民地化から地球規模で伝染することとなった。
 日本には文政5年・1822年に早くもコレラが西日本を中心に広がった。この時は箱根を越えることはなかったが、安政5年・1858年に長崎に入港したアメリカ軍艦・ミシシッピ号の乗組員から広がったコレラは、東海道を経て巨大都市・江戸を襲った。江戸ではこの年8月だけでも1万9千人もの死者が出たとされている。

 インフルエンザだけでも、第1次世界大戦のアメリカ兵からヨーロッパに渡ったスペイン風邪、アジア風邪、香港風邪、鳥インフルエンザ、そして今の新型インフルエンザ。

 またアフリカ大陸のサルから人に伝染したエイズ
 文明、科学の進歩が、人類に新たな敵をつくってきている。 
 災厄はどんどん大きくなっていく。