一夜飾り

 昨夕、長女がきてお雛様を…。ほんの一夜限りの虫干し飾りだ。紅梅を添えて。
 
 

 この内裏雛は長女が生まれた時に求めたもので、もう30数年も経つ。
 販売員が「私からのお祝いです」と言って後ろの金屏風をプレゼントしてくれたことを、今でも思い出す。もう既に閉店したデパートでのことだった。
 買う人と、売る人の心のつながりがあった。これを見るといつもあの日のことを思い出す。

 今日は良い天気だ。
 明日で満63歳になる。過ぎた月日を思い出すことの方が多くなってきた。